「提案書を作って面談しても、なぜか決まらない」
「売り込むのに疲れた」と感じていませんか?
ヤスです。
Web マーケティング歴10年、ラジオパーソナリティとして2年間で140人の事業家と対談してきました。
個人事業主や経営者様とお話ししてきて、技術はあるのに案件が取れない、という悩みが本当に多いと感じています。
たどり着いた結論は、売り込まずに「お願いされる」関係を仕組みにするということ。
そして、今や、AIの発展によって、その仕組みづくりを、Claude Code(クロードコード)が大きく後押ししてくれています。
Claude Code というのは、AI の会社 Anthropic が出している「あなたのパソコンの中で実際に手を動かしてくれる AI」のことです。
ChatGPT のように答えてくれるだけでなく、調べたり、書いたり、ファイルを整えたりまでやってくれます。
この記事を読むと、こうなれます。
この記事を読むと得られること
- 売り込まない提案書の組み立て方が分かる
- 4ステップそれぞれで Claude Code のどの機能をどう使うかが分かる
- 手動でやっていた作業が、どう短くなり、どう良くなるかが分かる
- 今日からテンプレートを活用した3ステップで、簡単に提案書が作れる
では、一緒に進んでいきましょう。
第1章:なぜ「売り込む提案書」は刺さらないのか

「うちの商品は良いから、知ってもらえれば売れるはず」。
9割の社長が、この罠にはまります。
5年前のヤスの失敗
1人からは1時間も説教をいただきました。
なぜ売れなかったのか。
それは 「スペック」(機能の話)を語り、相手の話を聞いていなかったからです。
お客様が欲しいのは「モノ」ではありません。
「問題解決」と「明るい未来」にお金を払います。
例えば、砂漠で喉が渇いている人に、水のミネラル含有量を説明しても響きません。
「これを飲めば喉が潤いますよ」と差し出せば、それで商談は成立します。
提案書も同じです。
「WordPress で10ページのサイトを作ります」と書くか、「検索から月100人のお客様が自然に訪れ、お問い合わせが毎月5件入る状態を作ります」と書くか。
未来を見せる側が選ばれます。

「お願いされる」が この記事の核心
この記事を貫く言葉は、これです。
この記事の核心メッセージ
売り込み営業は「買ってください」と押す行為。
価値提供型営業は「これだけの価値があります。
判断はお任せします」と差し出す行為。
前者は疲弊しますが、後者は心理的ストレスはありません。
同じ仕事なのに、向き合い方ひとつで景色が変わります。
そして、「お願いされる」をどう仕組み化するか。
ここからの章で、4つのステップに分けて解説していきます。
そして、各ステップで Claude Code がどの場面でどう助けてくれるかも具体的にお伝えします。
ヤスとビルドくんの会話
第2章:「お願いされる」を生む4ステップ提案術の全体像

「お願いされる」までには、決まった4つのステップがあります。
step
1聞く:相手の話に8割耳を傾け、本当の悩みを引き出す
step
2調べる:データで裏付けし、勝てる戦略を組み立てる
step
3届ける:提案書という形で、未来を見せる
step
4任される:売り込まず、判断は相手にゆだねる
順番がとても大事です。
聞かずに調べてもピントがずれます。
調べずに届けても説得力が出ません。
届けずに任されることはありません。
1→2→3→4の順番こそが、結果を生みます。
4ステップ × Claude Code 機能 早見表
各ステップで Claude Code のどの機能を使うか、先に俯瞰しておきます。

| ステップ | ヤスが手でやっていた作業 | Claude Code の機能 |
|---|---|---|
| ①聞く(仕込み) | クライアントのサイトやSNSを手で見て回る | Chrome MCP(パソコンの Chrome を AI が自動操作する仕組み) |
| ②調べる(市場調査) | Google検索を1件ずつクリックして Excel 化 | Chrome MCP+Python スクリプト(簡単な計算プログラムを AI に走らせる) |
| ③届ける(提案書ドラフト) | Word をゼロから書く | Skills(業務マニュアルを AI に覚えさせる仕組み)+ AI 指示書 |
| ④任される(フォロー) | メール文面を悩んで1案書く | AI に3案出させて選ぶ |
それぞれの中身は、各章で具体的にお伝えします。
この4ステップは Web マーケの「どこ」を担うのか
少しだけマーケティングの全体地図に位置づけておきます。
お客様が買うまでの流れは、こうです。
お客様が買うまでの4段階
・出会う:SEO・SNS・広告・紹介(入口)
・仲良くなる:コンテンツ・教育・フロント商品(中通し)
・検討する:提案・比較(出口の手前)
・買う:契約・成約(出口)
この記事の4ステップは、「検討する → 買う」の部分にフォーカスします。
すでに出会えた見込み客に、どうやって「この人に任せたい」と思ってもらうかという技術です。
そして、ビジネスの根幹はシンプルな式で整理できます。
ビジネスの根幹
クライアントの悩みは、突き詰めればこの3つのどこかに集約されます。
提案書はどこの問題をどう解くかを示す設計図、というイメージで進めてください。
ヤスとビルドくんの会話
第3章:【ステップ1:聞く】Claude Codeで深いヒアリングを設計する

営業での「聞く」の成功は、面談が始まる前に決まっています。
営業は仕込みが9割です。
仕込みでヤスが手でやっていたこと(従来)
面談前にやるべきことは、こうです。
従来の仕込み(手で2日コース)
- クライアントのサイトをくまなく読む
- 発信されているSNSの投稿をさかのぼる
- Google マップに集まる口コミに目を通す
- 業界の最新ニュースをチェックする
ヤスは以前、これを手で2日かけてやっていました。
サイトの全ページを開いて読み、SNSの投稿を時系列でさかのぼり、口コミを1件ずつ目で追う。
ここまで仕込まないと、面談で表面的な質問しか出せず、相手の本音まで届きません。
Claude Code を使うと、こう変わる
ここで使うのがChrome MCP(パソコンの Chrome ブラウザを AI が自動で操作する仕組み)です。

ヤスが Claude Code に出す指示は、こんな感じです。
すると Claude Code は、
- Chrome MCP で実際にそのページを開く
- 中身を読む
- 300字に要約してテキストで返す
- 競合10社を Google で検索し、同じ方法で各社をまとめる
これが、確認も含めて実質1時間前後で揃います。
2日が約1時間。約10倍の短縮です。
しかも、AI が拾うので見落としがほぼゼロ。
ヤスが見るのは「読み直して気になる箇所」だけで、判断と質問の組み立てに時間を回せます。
8割聞いて、2割話す
仕込みが終わったら、いよいよ面談本番です。
意識するのは8対2の比率。
ここで、自分の商品を売り込みたくなる気持ちをぐっと我慢して、相手の言葉に耳を傾けます。
型として使うのは「現在→過去→未来」の3つの時間軸です。

3つの時間軸で聞くこと
過去:これまでどんな施策を?うまくいったこと、いかなかったことは?
未来:どうなりたいですか?いつまでに?予算感は?
この順番には意味があります。
現在から入ると相手は事実を話しやすく、過去で文脈が深まり、未来で本当の望みが見えてくる。
ラジオで140人と対談してきて、この流れがいちばん自然に心が開く順番だと実感しています。
「負の感情」を聞き出す
ヒアリングで本当に大事なのは、相手の負の感情を聞き出すことです。
悲しみ、苦しみ、不安、不満、不便。
表面的な「サイトを作りたい」の裏に、「競合に負けている焦り」「廃業への恐怖」「何をすればいいか分からない不安」が隠れています。
そこに触れて初めて、提案は「設計図」から「ラブレター」に変わります。
実例:ペット霊園の社長の本音
創業150年のペット霊園の社長から相談の電話をいただいた時、最初の面談でヤスがやったのは LINE の話でもホームページ(HP)の話でもありません。
社長の話を聞くことでした。
聞いていく中で見えてきたのは、「古いホームページが複数バラバラに存在して、自分でも把握できていない」という不安。
そして「自分の代で、先祖が築いた事業を衰退させたくない」という強い想い。
技術の裏にあったのは、経営者としての誇りと危機感でした。
それを聞けたからこそ、後の提案が相手の心に届きました。
ヤスとビルドくんの会話
第4章:【ステップ2:調べる】2週間の市場調査を2日に短縮する

ヒアリングで課題が見えたら、次は調べるです。
ここでの分岐点は、感覚の提案 vs データの提案。
「なんとなくサイトが弱いと思います」では納得を得られません。
「上位10件中、御社は7位。上位3社はこういう強みを打ち出しています。御社の創業150年を前面に出せば十分に勝てます」と言えば、社長の目が変わります。
データは説得力の素。
そして調査こそ、Claude Code が最大の威力を発揮する場面です。
従来:ヤスは手作業で2週間かかっていた
従来の市場調査(2週間コース)
- Google で対象キーワードを検索
- 上位10件のサイトを1件ずつクリックして開く
- 各サイトのトップページ・サービスページを読む
- タイトル・見出し・本文の長さをメモ
- 競合の強み・弱みを Excel に手入力
- 比較表を組み立てる
ヤスはこれを約2週間かけてやっていました。
漏れがないか何度も見返し、目が疲れ、判断より作業に時間が取られる。
これが従来の現実でした。
Claude Code を使うと、こう変わる
ここで使う Claude Code の機能は3つ組み合わせます。
調べるで使う3つの機能
- Chrome MCP(パソコンの Chrome を AI が自動操作する仕組み)
- Python スクリプト(簡単な計算プログラムを AI に走らせる仕組み。プログラミング知識がなくても AI が書いてくれる)
- openpyxl(Excel ファイルを AI が自動で組み立てる道具)

ヤスが Claude Code に出す指示は、こんな感じです。
これだけです。すると Claude Code は、
- Chrome MCP で Google を開いて検索結果を取得
- 上位10件のURLを1件ずつ取得(漏れなく)
- 各サイトのHTMLを構造化して情報抽出
- Excel ファイルを自動生成(メタ情報シート+基本データ+H2見出し+網羅性マトリクス)
これが約2日で完成します。
2週間が2日。約7倍の短縮です。
「勝てる場所」を自分で選ぶ
調査の目的はランキングを出すことではなく、勝てる場所を見つけることです。
ラーメン屋を例にすると、
- A地区:人口1万人、ラーメン屋50軒 → 激戦区
- B地区:人口3,000人、ラーメン屋2軒 → チャンスの宝庫
これは地域だけではなく、対象者 × ジャンル × 地域の3軸で考えます。
「LINE構築者」は山ほどいますが、「広島の飲食店専門のLINE構築+Web集客」はほとんどいない。
そこが勝てる場所です。
データで武器を仕込む
提案書で実際に使う一例を紹介します。
ハガキDM vs LINE公式の比較
- ハガキDM:年間コスト 約75万円 → 売上貢献は限定的
- LINE公式アカウント:年間コスト 数万円 → 売上貢献 数倍以上
業界データであり、すべてに当てはまるわけではありませんが、こうした数字を1つ持っているだけで、提案中の「なんとなく LINE がいいらしい」が「やらないと損だ」に変わります。
LINEの国内月間利用者は1億人を突破。
日本の人口の約8割が毎日使っているツールで接点を持てる、というのも刺さるデータの一つです。
実例:「東広島 ペット火葬」のベンチマーク
ペット霊園の案件では、Chrome MCP で「東広島 ペット火葬」「東広島 ペット霊園」を検索し、上位10件と広告出稿サイト合わせて11社を分析しました。
そこから広島ペット霊苑をベンチマーク(目標とする競合)に設定。
「同じ広島県内で、しっかりした Web サイトを持ち、検索順位も高い。ただし創業150年の歴史は御社だけ」という勝ち筋がデータで見えました。
社長自身が「なんとなくマズい」と感じていた不安を、データとして言語化した。
これが次のステップ「届ける」の土台になります。
ヤスとビルドくんの会話
第5章:【ステップ3:届ける】テンプレ × Claude Code で「一瞬で任される提案書」

聞いて、調べたら、いよいよ提案書という形で届ける段階です。
提案書は単なる見積書ではありません。
クライアントの悩みに対する「解決策の設計図」であり、「あなたの未来はこう変わります」というラブレターです。
提案書の7構成
| 構成 | 役割 |
|---|---|
| ① 現状分析 | データで「今こうです」を示す |
| ② 課題の明確化 | 売上の公式で集客/成約率/単価に分解 |
| ③ 解決策の提案 | 全体戦略を一言のコンセプトで |
| ④ 具体的な施策 | フェーズ分割(Phase 1 → 2 → 3) |
| ⑤ 費用 | 選択肢つき、一般相場との比較 |
| ⑥ スケジュール | マイルストーン(節目の日付)を明示 |
| ⑦ 痛みの軽減 | 「買わない理由」を先に消す |
伝え方の型:PREP法 と ストーリー3幕
2つの型を組み合わせる
Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(結論再掲)
3幕ストーリー:
現状(Before)→ 転換点 → 未来(After)
人はデータで納得し、ストーリーで決断します。
PREP で論理を固め、ストーリーで心を動かす。
この2つの組み合わせが「届ける」の真髄です。
従来:ヤスは提案書を手で3日かけて書いていた
聞いたこと、調べたことを、Word に向かって1から書いていく。
骨子を考え、文章を整え、表を作り、フェーズ分けを設計し、費用感を計算する。
何度も書き直し、3日が経つ。
これが従来の現実でした。
Claude Code を使うと、こう変わる
ここで使うのが、3点セットと Claude Code のSkills(業務マニュアルを AI に覚えさせる仕組み)です。

| 道具 | 役割 |
|---|---|
| ヒアリングテンプレート(穴埋め式) | 「聞く」で得た情報を整理 |
| 提案書テンプレート(7構成版) | 提案書の構造を固定 |
| AI 指示書(コピペ用プロンプト2種) | AI に何を頼むかを言語化 |
| Skills(Claude Code の機能) | 上の3点を「ヤスの提案書スキル」として AI に覚えさせる |
3点セット 無料ダウンロード
クリックでダウンロードできます。自社用に編集してお使いください。
ヤスが Claude Code に出す指示
これだけです。すると Claude Code は、
- ヒアリングシートを読む
- 市場調査 Excel を読む
- テンプレートの7構成に沿って初稿を Word で組み立てる
- PREP法で文章を整える
- フェーズ分割・費用表・スケジュール表を整形して出す
これが約2時間で1本完成します。
従来の3日が2時間。約12倍の短縮です。
あとはヤスが「ここはもう一歩深掘りしたい」「この数字は確認したい」と磨いていくだけ。
実例:百万円超えの案件を同時に2件
この方法を回した結果、まったく業種の違う2つの案件で、百万円超えの案件が同時に進みました。
ペット霊園の案件
- コンセプト:「検索で競うから、心で選ばれるへ」
- Phase 1(止血)→ Phase 2(基盤強化)→ Phase 3(資産化)の3フェーズ構成
- 社長の美学(創業150年の誇り)を Web で表現する翻訳作業として提案を組み立てました
KCSホールディングスの案件
- コンセプト:「内製化支援」
- M&A後の事業整理と、担当者自身が WordPress を更新できる体制づくりを軸に、3ステップの計画書(16ページ)として届けました
共通していたのは、売り込みゼロ。
提案書をお渡しして、判断はお任せした。
それでも両方とも承認をいただけました。
ヤスとビルドくんの会話
第6章:【ステップ4:任される】売り込まないフォロー設計

聞いて、調べて、届けた。
最後の4ステップ目は任されるです。
「売り込む」ではない、ことが何より大事です。
提案書を渡した後、迷うクライアントの背中をどう押すか。
ここで力を発揮するのが「買わない理由を先に消す」設計です。
「買わない理由」3つを先回りで消す
| 不安の種類 | 具体例 | 対策 |
|---|---|---|
| 不安 | 本当に効果あるの?失敗したら? | 実績・データ、段階的進行、各フェーズで止められる安心感 |
| 費用 | 高い、予算がない | 一般相場との比較、フェーズ分割、分割払い |
| 信頼 | この人に任せて大丈夫? | 実績、お客様の声、資格・権威性の提示 |
相手から指摘される前に、こちらから先に示しておく。
これだけで「この人は私の不安まで理解してくれている」という信頼が生まれます。
従来:ヤスはフォロー文を悩んで1案だけ書いていた
提案後のフォローメールを書くとき、ヤスは「押しすぎず・引きすぎず」のバランスに悩み、1案だけを30分かけて書いていました。
送ってから「あの一文、別の言い回しが良かったかも」と後悔する。
これが従来の現実でした。
Claude Code を使うと、こう変わる

ヤスが出す指示は、こうです。
すると Claude Code は、
- ヒアリングシートとペット霊園案件のメモを読む
- 3案を異なるトーンで生成
- それぞれの長所・短所も添える
ヤスは3案を読み比べて、最適な1案を選んで磨く。
同じ30分でも、品質が上がります。
後押しの3武器
それでも迷う方を最後に押すのが、この3つです。
後押しの3武器
- エビデンス(証拠):数字と写真で実績を示す
- 権威性:認定・資格・実績年数で安心を添える
- お客様の声:同じ立場の方の声を添える
全力を尽くして天命を待つ
最後に大事なのは、判断するのはお客様という心構えです。
全力で聞き、調べ、届けた。
それでも断られることはあります。
でも、それは失敗ではありません。
売り込む発想だと「断られた=失敗」で疲弊しますが、価値を届ける発想なら「最善は尽くした。次に活かそう」と前を向けます。
主語が自分から相手に変わると、営業のストレスはゼロに近づきます。
ヤスとビルドくんの会話
第7章:従来手法 vs Claude Code 活用|何が変わったか

ここまでの4ステップで、Claude Code がどこで助けてくれるかを見てきました。
あらためて、従来手法と Claude Code 活用の before / afterを一枚にまとめます。

| 工程 | 従来(ヤスが手で) | Claude Code 活用(使った機能) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 事前リサーチ | 2日(サイト・SNS・口コミを手で巡回) | 約1時間(Chrome MCP で AI に自動巡回させる) | 約1/10 |
| ヒアリング項目作成 | 過去案件の流用+手調整 | 業種別テンプレを AI に一瞬で生成させる | 約1/5 |
| 市場調査・競合分析 | 2週間(手で巡回・Excel化) | 2日(Chrome MCP+Python+openpyxl) | 約1/7 |
| 提案書ドラフト | 3日(Word ゼロから執筆) | 2時間(テンプレート × AI 指示書 × Skills) | 約1/12 |
| フォロー文 | 1案を悩んで書く | 3案を AI に出させて選ぶ | 品質・速度の両方UP |
| 月次レポート | 手で集計+整形 | テンプレで自動整形 | 約1/4 |
生産性だけでなく品質も上がる
数字を見ると「速くなった」が目立ちますが、現場でいちばん効いているのは品質の底上げです。
品質が上がった4つの要因
- データの深掘り:人が見落とす細部まで AI が拾う
- 視点の漏れ防止:テンプレが構造を担保する
- PREP・ストーリーの整形:型に沿って初稿が立ち上がる
- 業種別カスタマイズ:過去案件の経験を AI に再現させられる
つまり「短時間で雑になる」ではなく、「短時間でむしろ整う」が起きています。
テンプレート × AI で「一瞬で任される提案書」
役割分担の公式
この3つがそろうと、提案書はゼロから書くものではなくなります。
テンプレートが構造を、AI が初稿を、人が最後の磨き込みを担当する。
役割分担が決まれば、迷いが消えます。
「一瞬で任される提案書」というのは、大袈裟ではなく、テンプレと AI がそろえば本当に届く水準です。
ヤスとビルドくんの会話
第8章:やってみて分かった3つの失敗

きれいごとだけでは足りないので、ヤス自身が踏んだ失敗を3つお伝えします。
先に知っておけば、避けられます。
失敗1:「いい感じに」で丸投げした
失敗内容
出てきたのは、事実と違う情報が混ざった「それっぽい文章」。
AI は知らないことを聞かれると、それっぽい答えを作って返すことがあります(ハルシネーション=AI の作り話)。
学び:丸投げ厳禁。キーワード/読者像/トーン/経歴の表記ルールを毎回渡す。
渡す情報が少ないほど、作り話が混ざるリスクが上がります。
失敗2:事実確認を AI に任せきりにした
失敗内容
AI が整えた一次出力をそのまま提案書に貼り、後で関係者に「ここの数字違いますよ」と指摘されたことがあります。
学び:数字・固有名詞・実績は人が必ず最終チェック。
AI は整形の助手であって、事実の保証人ではありません。
失敗3:お客様情報の機密レベル設計を後回しにした
失敗内容
実際には Claude Code は入力されたデータを学習に使わない設計ですが、社外秘の情報を扱う前に自分のルールを決めておくべきでした。
学び:情報を3レベルで区分する。

機密レベル3区分
- 公開OK情報:そのまま AI に渡せる
- 社外秘情報:マスキング(伏字に置換)してから渡す
- 個人情報:原則 AI に渡さない/渡すなら同意取得
3つに共通する教訓
AI は強力ですが、最後の品質チェックは人がやる前提が、いちばん安全で結果も出る使い方です。
ヤスとビルドくんの会話
第9章:今日から試せる3ステップ

「お願いされる提案書」を Claude Code で作る。
ここまで読んでくださったあなたへ、今日から踏める3ステップを示します。
step
1Claude Code をパソコンに入れる
Anthropic のアカウントを作り、Claude Code(デスクトップ版またはCLI版)をインストールします。初めての方はデスクトップ版が楽です。
・Day 05:Claude Code デスクトップ版 セットアップ完全手順(画像つき)
・Day 06:Claude Code CLI版 セットアップ|初心者向け徹底解説
step
2ヒアリングテンプレと提案書テンプレを手元に置く
4ステップ提案術の3点セット(ヒアリングテンプレート/提案書テンプレート/AI指示書)を準備します。ヤスのテンプレを使ってもいいし、自社用に作り変えても構いません。型を持つことが出発点です。
step
3直近の1件で4ステップを回してみる
実案件があれば、その1件で「聞く・調べる・届ける・任される」を1周回してみてください。実案件がなければ、仮想クライアントでも構いません。1周回すと、自分にとっての引っかかりポイントが分かります。
ポイント
最初は「聞く」と「調べる」だけ Claude Code で試す、でも十分です。慣れたら「届ける」「任される」に広げていけば大丈夫です。
ヤスとビルドくんの会話
まとめ:売り込まないが、ちゃんと届く
最後に要点を3つ。
この記事の要点
- 売り込まない提案書は、4ステップ(聞く・調べる・届ける・任される)で組み立てる
- Claude Code の Chrome MCP・Python・Skills・AI 指示書を使うと、各ステップの手作業が大幅に短くなり、品質も上がる
- テンプレート × AI × 人の判断、この3つで「一瞬で任される提案書」が現実になる
「自分には早いかも」と感じていた方も、ここまで読んでくださったあなたは、もう一歩踏み出せる準備ができています。
今夜、できることをひとつだけ試してみてください。
テンプレを準備するでも、Claude Code を入れてみるでも、最初の小さな一歩で十分です。
一緒に、一歩ずつ進んでいきましょう。