「ホームページが作れます」「LINEが作れます」——それだけでは、仕事の単価がどんどん下がっていく。
そう感じていませんか?
こんな方におすすめ
- 「作れます」だけの仕事に、単価下落の不安を感じている方
- AIを試してみたけれど、売上にはつながっていない方
- 個人事業主として、AIをどう仕事に活かすか知りたい方
私はWebマーケ歴10年、AIを業務の中心ツールにして、副業から本業化してきました。
そんな私が、会社員時代のものづくりから今日までの仕事人生でたどり着いた結論は、生き残る鍵はスキルではなく「課題から始める力」だということです。
この記事を読むと、こうなれます
- なぜ「作れるだけ」では売上につながらないのかが、実話で分かる
- 売上=客数×成約率×単価の式で、自分の仕事の弱点を見つけられる
- 「課題から始める力」の身につけ方が分かる
- AIに何を任せて、自分は何に集中すべきかが分かる
今回は、AIの操作方法はほとんど出てきません。その代わり、私のこれまでの失敗と成功を、包み隠さずお話しします。遠回りに見えて、これがAI活用のいちばん大事な土台になります。
では、一緒に進んでいきましょう。
200万円・5人チーム・1年のホームページと、社長のひと言

最初の話は、私がホームページ制作に本格的に関わった、ある会社のプロジェクトです。
KCSホールディングスという、IT関連・しいたけ栽培・携帯ショップを手がける総合的な会社の、公式ホームページを作らせていただきました。
私は全体のまとめ役(プロデュース)として参加しました。
プロジェクトの規模
- チームは5人(カメラマン、デザイナー、ホームページを作る人が2人、そして私)
- 企画から完成まで、約1年
- 費用は200万円以上(当初の見積もりは300万円ほどの規模)
誤解しないでいただきたいのですが、これは「昔のやり方はダメだった」という話ではありません。プロが集まって、写真も、デザインも、細部まで丁寧に作り込む。当時はそれが正攻法でしたし、チームの仕事は一流でした。完成したホームページは、とても立派なものでした。
でも、完成したあと、社長がこうおっしゃったのです。
「ホームページがあっても、売上に貢献できないといけない」
ハッとしました。
私たちは「良いホームページを作ること」をゴールにしていました。
でも社長のゴールは、最初から「売上」だったのです。
考えてみれば当たり前のことです。会社にとってホームページは、飾りではなく、商売の道具なのですから。
ヤスとビルドくんの会話
SEOを学び、月2万アクセス。それでも分かった「入口だけ」の限界

社長の言葉をきっかけに、私は猛勉強を始めました。
学んだのはSEO(検索で見つけてもらうための工夫)です。
どんなに良いホームページでも、検索で見つけてもらえなければ、誰も来てくれません。まず「入口」を作ろうと考えたのです。
やったこと
- SEOを勉強して、検索されやすい記事の書き方を身につけた
- 社長と相談して、社員のみなさんにブログの書き方をトレーニングした
- 会社のホームページで、コツコツとブログ記事を積み上げた
結果は出ました。最大で月2万アクセス。
地方の会社のホームページとしては、かなりの数字です。検索から毎日たくさんの人が来てくれるようになりました。
でも、ここで新しい壁にぶつかります。
ここで2つ目の学びを得ました。
ヤスとビルドくんの会話
「予約が入らない」から始めたら、予約が埋まった

次の話は、うって変わって成果が出た事例です。
何が違ったのかに注目して読んでください。
東京・目黒でヒプノセラピー(催眠を使った心理セラピー)のサロン「ヒプノセラピーオンアース」を営む、奥田さんからご相談をいただきました。
このとき私は、「どんなサイトにしましょうか」から入りませんでした。
最初にお聞きしたのは、「いま、何に一番困っていますか?」です。
答えは、はっきりしていました。「予約が入らない」。
課題が決まれば、やることは絞れます。
やったこと
- ホームページを、予約につながる構成に作り直す(リニューアル)
- 検索で見つけてもらうために、SEOのコンサルティングを続ける
- Googleマップでの見つかりやすさ(MEO)も、あわせて整える
結果はこうなりました。
結果
- 「ヒプノセラピー 東京」で検索2位、「ヒプノセラピー 目黒」で検索1位に
- セッションも講座も、目標だった「月10名」を達成
- 一時的ではなく、予約枠が継続的に埋まる状態が続いている
1章・2章と、何が違ったのでしょうか。
サイトの見た目でも、かけた金額でもありません。
「予約が入らない」という課題から始めて、すべての打ち手をその課題の解決に向けたこと。これだけです。
この事例の詳しい中身は、制作実績のページにまとめています。気になる方はどうぞ。
ヤスとビルドくんの会話
売上=客数×成約率×単価。LINEは「課題から逆算して」身につけた

ここまでの経験から、私はひとつの式にたどり着きました。
売上 = 客数 × 成約率 × 単価
式の3つの要素
- 客数:どれだけの人に来てもらえるか(入口)
- 成約率:来た人のうち、どれだけが申し込んでくれるか(出口)
- 単価:1回あたり、いくらの仕事になるか
この式は、どんな商売にも当てはまります。ブログなら「読者数×お問い合わせにつながる割合×仕事の単価」。お店なら「来店数×購入率×客単価」です。
この式に当てはめると、過去の失敗の正体がはっきり見えます。
200万円のホームページは、式のどこも狙っていませんでした。
月2万アクセスは、「客数」だけを増やして、「成約率」を放置していました。
どれかひとつでもゼロに近いと、掛け算なので、売上はゼロに近くなるのです。
そこで私は、次に「成約率」を上げる方法を探しました。
その信頼づくりの道具として、当時いちばん有効だったのがLINEでした。
だから私はLINEの構築を勉強したのです。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
私はLINEが流行っていたから学んだのではありません。「成約率を上げる」という課題から逆算して、LINEにたどり着いたのです。
こうして、入口(ホームページ・SEO)も、出口(LINE)も、全体を設計するWebコンサルティングもできるようになりました。
すると仕事が変わりました。
個人事業主の方だけでなく、KCSホールディングスのような会社や、墓苑を経営する会社からもご依頼をいただき、7桁(100万円以上)のご契約をいただけるようになったのです。
ヤスとビルドくんの会話
原点はエンジン開発。他社の車を分解して、超えるものを作る

「課題から始める」という考え方には、実は原点があります。
私の会社員時代です。
私はもともと、エンジンの開発をしていました。車の開発にも関わっていました。
新しいエンジンや新しい車を開発するとき、最初にやることは何だと思いますか?
いきなり設計図を描くことではありません。
他社の車を、部品レベルまで分解して調べることです。
競合の車を実際に走らせ、分解し、部品ひとつひとつのコストや性能を自社と比較する。良いところを徹底的に学び、そのうえで「これを超えるものを作る」と目標を決めて、開発を始める。トヨタも同じプロセスで開発しています。
これをベンチマーク(お手本を徹底的に調べて、比べて学ぶこと)と言います。
私はこの商品開発のプロセスを、そのままWebマーケティングに持ち込みました。
いきなりサイトを作らない。まず市場調査をする。Webで売上を伸ばしている会社を徹底的に調べ、まず真似て、それを超えるものを作る。
そして、ここに大事なつながりがあります。
市場調査をすると、お客様の会社の「問題」が見えてくるのです。
うまくいっている競合と比べれば、何が足りないかが浮かび上がります。その問題を深掘りしていくと、「解決すべき課題」が定まります。
課題が定まって、初めて道具(ホームページ、SEO、LINE…)の出番です。
順番はいつもこの3つ
- 調べる(市場調査・ベンチマーク)
- 課題を決める(問題を深掘りして、解決すべきことを絞る)
- 道具で解決する(課題に合う道具を組み合わせる)
ヤスとビルドくんの会話
いま、この流れの大半をAIエージェントが手伝ってくれる

「調べる → 課題を決める → 道具で解決する」。
この流れの大半を、いまはAIエージェント(指示すると、自分で考えて作業を進めてくれるAI)が手伝ってくれます。
AIが手伝ってくれること
- 調べる:競合サイトの調査、市場調査。人の手で2週間かかっていた調べものが、AIなら2日で終わる
- 道具で解決する:ホームページの制作も、LINEの設定も、作業レベルのことを高い品質でこなしてくれる
実際に私は、一人なら20ヶ月分かかるホームページ制作とLINE構築の仕事を、AIエージェントと一緒に3ヶ月で仕上げました。
この実録は前回の記事に、作業のレベル別に詳しく書いています。まだの方は、あとで読んでみてください。
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AI時代に生き残るWebマーケターの働き方とAIエージェント活用事例
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ここで、少し立ち止まって考えてほしいのです。
AIが「作る作業」をやってくれるなら、「作れること」自体の価値は、これからどんどん下がっていきます。実績の浅い人でも、AIに頼めば、それなりのホームページやLINEが作れてしまう時代です。
一方で、2026年1月に行われた中小企業向けの調査では、生成AIを日常的に使っている会社はまだ13%ほどでした。
ほとんどの人が、まだ使っていないのです。
この2つを合わせると、こうなります。
ヤスとビルドくんの会話
結論:「作れます」では生き残れない。課題から入る人が残る

ここまでの歩みを、1枚の表にまとめます。
| 時期 | やったこと | 結果 | 学び |
|---|---|---|---|
| ホームページ制作 | 5人・1年・200万円の立派なサイト | 社長「売上に貢献できないと」 | 作るだけでは売上にならない |
| SEO | 社員トレーニング+ブログで月2万アクセス | 売上への貢献は分からず | 入口だけでは足りない |
| SEOコンサル | 「予約が入らない」という課題から設計 | 検索1〜2位・予約が継続的に埋まる | 課題から始めると成果が出て、続く |
| LINE構築 | 「成約率」の課題から逆算して習得 | 7桁の契約をいただけるように | スキルは課題から逆算すると売上になる |
| AIエージェント | 調べる・作るをAIに任せる | 20ヶ月分の仕事を3ヶ月で | 課題を決める力の価値が上がる |
この表から言えることは、ひとつです。
では、何が残るのか。
そして、大事なことをひとつ。
私は特別な人間ではありません。最初は「作るだけ」の人でした。
失敗するたびに、「作ること」から「課題」の側へ、一歩ずつ寄っていっただけです。
この力は、才能ではなく、順番の習慣です。道具から始めずに、課題から始める。それを繰り返せば、誰でも身についていきます。
ヤスとビルドくんの会話
あなたの仕事で、今日からやること

最後に、この記事の内容を「あなたの仕事」に落とし込む、3つのステップをご紹介します。
step
1自分の売上を、式に書いてみる
紙に「売上=客数×成約率×単価」と書いて、自分の数字を当てはめてみてください。
正確でなくて構いません。「客数は月に何人くらい?」「そのうち申し込みは何件?」——書いてみると、どこが弱いか(=あなたの課題)が見えてきます。
step
2同業でうまくいっている人を、3つ調べる
あなたと同じ商売で、うまくいっている人や会社を3つ選んで、調べてみてください。
ホームページ、SNS、口コミ。「自分と何が違うのか」をメモするだけでいいです。
これがベンチマークです。比べることで、自分の課題がさらにはっきりします。
step
3その調べものを、AIエージェントに任せてみる
ステップ2の調べものは、AIエージェントの得意分野です。
「この3つのサイトを調べて、私のサイトとの違いをまとめて」と頼めば、何日もかかる調査を肩代わりしてくれます。
AIエージェントをまだ入れていない方は、始め方をこちらの記事にまとめています。
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まとめ|道具から始めない。課題から始める
最後に、この記事の要点を3つにまとめます。
この記事の要点
- 「作れます」だけでは生き残れない。AIで誰でも作れる時代、道具が使えるだけの人は価格競争に飲み込まれる
- 売上=客数×成約率×単価。スキルは、この式の弱いところ(課題)から逆算して身につけると、売上に変わる
- 生き残るのは「課題から始める人」。調べる・作るはAIに任せられる時代だからこそ、課題を決める力の価値が上がっていく
まずは今日、紙に「売上=客数×成約率×単価」と書いて、自分の数字を当てはめる——それだけ試してみてください。
あなたのこれからの武器は、今日の小さな順番の変化から始まります。
一緒に、一歩ずつ進んでいきましょう。